通常相手方にも自社で作成した標準契約書があるものです。
契約交渉にあたりどちらの契約書をベースにするか?は
話し合いによって決めることになりますがここは非常に重要な
ポイントになります。
標準契約書は通常作成者側に都合の良い条件を盛り込んで
作成されているものであり、相手方の契約書を基に交渉を開始
すれば当然こちら側には不利になり多大なリスクを背負うことに
なります。
従って契約書の提出時期になったときは、できるだけ相手方より
先に当社の契約書を提出するように心がけるべきでしょう。
その際には製本までしてしまって提出すると、相手方に「もうこれが
完成形で変更の余地はないのだな。。」とその内容について自由に
議論することを躊躇させる心理的効果があるかもしれません。
「先手必勝」です。
また、「早く契約書案を提出すること」にはもう一つ大事なメリットが
あります!それは、「相手方の本音が表面化する」ということです。
契約交渉は多少の駆け引きがされるものです。
従って、交渉の最初のうちはあまり本音の部分を明らかにせず
のらりくらりと賛成だか反対だかわからない様な態度を取り、
いよいよ交渉も大詰めになってから、「いや実はこうなんだ」と
ちゃぶ台をひっくり返すようなことをする相手もいます。
従って、最初から両当事者の権利・義務・役割分担を明確に
した契約書案を提示することにより、そのような曖昧な態度を
取ることを許さず、後になって大幅な手戻りを余儀なくされる
事態を避ける効果があります。契約交渉なのですから、臆する
ことなく、早めに契約書の案をこちらから提示してしまいましょう!