■所有権と危険負担

商品引渡の際の危険負担と所有権について、その売主から買主へ

の移転時期が同じであることが多いことから両者は同じことを意味

していると思っている人がよくいますが、それは間違いです。

両者の違いを簡単に書くと下記のようになります。


 
所有権とは?

物を支配する権利のことをいい、法律が許せばいかようにでも

利用(使用・処分)できる権利のことをいいます。

例えば売主から買主への商品の引渡は完了しているが、

買主の支払が完了するまでは依然として所有権は売主に

残る(所有権留保といいます)ような契約になっているとします。

この場合、買主の代金不払や手形不渡になったようなときには、

売主は留保している所有権に基づいて一旦買主に引き渡した

製品の取り戻しをすることができる、といったようなことが起こり

ます。


危険負担とは?

例えば、買主の発注後、商品引渡、受入検査の過程において

売主・買主のいずれの過失にもよらず商品が燃えてしまった

ような場合に売主と買主のどちらが泣きを見るか?という点に

ついての考え方を言います。


具体的には、売主の債務(=商品引渡義務)は当然消滅して

しまうが、この債務と対価関係に立つ代金支払債務について

売主、買主のどちらが負担するのか?簡単に言うと、「売主

は引き渡していない商品の代金をもらえるのか?」という問題

になります。

これについては法律上、下記の2つの考え方があります。

 ■危険負担債務者主義(民法第536条)
  代金債務は消滅する。よって生じた危険(商品の消滅という損害)

  負担は債務者(売主)にかかることになる。


 ■危険負担債権者主義(民法第534条)
  代金債務は消滅しない。よって依然として売主は買主に代金支払

  請求ができるので生じた危険の負担は債権者(買主)にかかる

  ことになる。

民法は、特定物に関する商品の権利移転契約(通常の売買契約は

ほとんどこれに該当すると言って良い)では債権者主義の立場を取り、

それ以外では債務者主義の立場を取っています。

しかし、危険負担の規定は強行規定ではないことから、実務の上では

売主の立場にいるときには、例えば「商品の引渡後、受入検査までに

火災等の事故により商品に生じた損害は買主の負担とする。」というように

契約条件を変更し、実質的には商品引渡後は債権者主義の考え方に従い

買主が危険負担するように交渉するのが普通です。
  
以上のようなことから考えると、実務の上では(売主の立場からいえば)

所有権移転は遅ければ遅いほど、また危険負担の移転は早ければ早い

ほど、有利な契約条件になるということが言えます。

 

よって、相手方の信用度、取引関係、商品の特性等にもよりますが、契約

交渉上できるだけ自分に有利な条件を提示して交渉を進めて行くのが

通常です。(下記例文参照)

「売主有利の条文」
  商品の所有権は買主が商品の代金を支払ったときに売主から買主に

  移転し、危険負担は商品の引渡完了の時に売主から買主に移転する。

「買主有利の条文」

  商品の所有権は商品の納入時に売主から買主に移転し、危険負担は

  商品の受入検査完了の時に売主から買主に移転する。

「両者平等と考えられる条文」

  商品の所有権は受入検査完了時に売主から買主に移転し、危険負担は

  商品の納入の時に売主から買主に移転する。

 

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